今回は、市販のパターンを使用してのアロハシャツの作り方を紹介したいと思います。こういったシャツを作るのが初めての方は、裁断、ポケット付け、肩縫い、襟付け、袖付け、脇縫い、裾に脇スリット、ボタンホール、ボタン付けに分けてゆっくりと仕上げてくださいね。

 

アロハシャツを作ってみた

まず材料を

  • アロハ布(男性用だと2mもあれば大丈夫です)
  • 薄手の芯地(お店の方に相談してアロハシャツに使う芯地を購入してくださいね)
  • 市販のアロハシャツの型紙
  • チャコペーパー
  • ルレット
  • ものさし、ハサミ、糸
  • ボタン1.2㎝の5個(今回は普通のシャツのボタンと木ボタンを用意)
  • マチ針15個(マチ針の数は毎回使い終わりに確認しましょう)

裁断





➀まず最初に1番大きな「前身頃」の裁断をします。布をタテに前身頃と縫い代が取れる幅に折って、型紙を写真のように置きマチ針で止めて、型紙に記載されている縫い代通りにカットします。





➁写真のようにチャコペーパーを型紙の下にはさみ「仕上がり線」をルレットで”しるし付け”します。








➂後ろ身頃、袖を型紙の縫い代通りにカットして裁断します。所々に付いている”しるし”も忘れずにチャコペーパーとルレットを使って”しるし付け”してくださいね。








➃ヨークと襟を型紙の縫い代通りにカットします。細かい”しるし”も忘れずにチャコペーパーとルレットで”しるし付け”してください。








➄芯地を裁断します。芯地が必要な部分は型紙に書いてありますので、その部分の芯地をカットします。前見返しの部分は、芯地の部分は面倒ですが「マチ針」でしっかり止めて裁断してください。





裁断の写真がありませんでしたが、ポケットの型紙もあるので、布地をタテにポケットの裁断をします。今回、私はポケット位置と本体布の柄を合わせました。結構難しいので初めての方は無理をしないで取りやすい場所からポケット布を裁断してくださいね。ついでにポケットの縫い付け位置に小さな芯地を貼り付けます。

ポケット付け





➅裁断が終わったら芯地をアイロンで貼り付けます。前身頃見返し、裏襟、ポケット口に芯地を貼り付けます。








➆芯地をアイロンで貼り付けたら、仕上がり線通りに折って前身頃見返しとポケット口をアイロンします。








➇襟の芯地もアイロンで貼り付けます。ポケットは「仕上がり線」全て折ってアイロンしておくと仕上がりがキレイになります。





左側の前身頃のポケット口にも芯地をアイロンで貼り付けます。








➈型紙の説明通りの場所にロックミシンかジグザグミシンをかけます。





➉ポケットを左前身頃の胸に縫う作業に入ります。その前にポケット口を3㎝曲げて端を1㎝曲げてステッチ縫いします。








⑾左前身頃の胸ポケット位置の”しるし”をタテとヨコにマチ針を打ち、表側からポケット口を縫ったポケットをマチ針を打った角に合わせて、ミシンの邪魔にならない場所にマチ針を打ち、ミシンの針をゆっくり落として裏側に打ったマチ針を外してから縫い始めます。





ポケットを縫い付けました。

肩縫いと襟縫い





⑿後ろヨークを後身頃と前身頃に縫い合わせます。





肩のヨークを縫うとこんな感じです。








⒀ヨークの縫い代をロックミシンまたはジグザグミシンをかけて、背中側は上に倒し、前側は後ろ側に倒してアイロンします。その二カ所を表側から縫い代から5㎜の位置をステッチ縫いします。








⒁表と裏の襟を中表に合わせて”しるし”通りにしつけ縫いしてミシンをかけます。





⒂襟の角の部分の縫い代を縫い目から5㎜くらいの位置でカットします。芯地を貼った側に縫い代を倒してアイロンします。襟付け止まりの”しるし”のところを縫い代ギリギリにカットして、カットした部分だけ曲げてアイロンします(写真参照)。








⒃ひっくり返して角を出して表側からアイロンします。





襟の形が仕上がりました。








⒄型紙の説明書をしっかりと見ながら襟を本体に付けます。まず、最初に縫う部分を”しつけ縫い”します。カーブの部分は細かい”しつけ縫い”がいいですね。








⒅しつけ縫いした部分をミシンで縫った後は、カーブの部分に軽く切り込みを入れます。





⒆前身返しの端を肩の縫い代に合わせてステッチ縫いします。





こんな感じになります。





⒇縫い代を内側にアイロンで折り曲げた部分を”しつけ縫い”してミシンで縫います。

袖付け





㉑袖付けに入ります。袖の右と左をしっかり確認してから”しるし”に合わせてマチ針を打ちます。肩の中心と両端の”しるし”にマチ針を打ち、それ以外の”しるし”を合わせてマチ針を打ちます。ゆっくりマチ針を外しながらミシンをかけてください。





このようになります。





この時点ではこんな感じになります。








㉒袖の縫い代をロックミシンまたはジグザグミシンします。








㉓袖の縫い代を身頃側に倒して、縫い代から5㎜以内の位置にステッチ縫いをします。ステッチの縫い始めは脇から10㎝くらいの位置から10㎝手前の位置までとなります。

脇縫いと裾に脇スリット


㉔脇縫いに入ります。脇を合わせてマチ針を打ち、裾のスリット位置にマチ針を打ち、袖口にもマチ針を打ち、その間に幾つかのマチ針を打ちます。





㉕袖口から裾に向けてマチ針を外しながらゆっくりとミシンで縫います。スリット止まりで返し縫いします。





㉖脇の縫い代を合わせてロックミシンかジグザグミシンをかけます。スリット止まりの7㎝手前までです。





㉗スリットの部分も前身頃と後身頃を別々にロックミシンをかけます。仕上がり線の通りにアイロンしてください。








㉘仕上がり線通りに前身頃と後身頃の裾をアイロンします。





その際に前身頃の長さが同じか確認してください。








㉙前身頃の裾の見返しを中表にして写真の位置を縫います。縫い始めと縫い終わりは返し縫いしてください。








㉚前身頃、後身頃の裾にマチ針を打ち、マチ針を外しながらゆっくりとミシンで縫います。





㉛前身頃見返しの位置までミシンをかけます。写真の位置からまっすぐ裾まで縫って返し縫いしてください。








㉜後身頃からスリットを縫います。私の場合は1㎝の二つ折りにしました。スリット止まりから1㎝上の位置で前身頃に向かって縫い下側まで縫います。縫い終わりは返し縫いしてください。





こんな感じになります。

ボタンホール縫い、ボタン付け


㉝ボタンホール縫いに入ります。最初に裁断する際の”しるし付け”で「ボタンホール」の位置も”しるし”が付いていると思います。マチ針で位置を確認してください。








㉞ミシンのボタンホールの部品を使ってタテにボタンホールをしました。ボタンホールの位置は型紙に書かれているので、わからなくなった場合は型紙をあてて確認してくださいね。完成までもう一息です。





㉟前身頃の右側と左側の長さをしっかり合わせて、ボタンホールの上から5㎜くらいの位置にマチ針を打ち、反対側に縫い付けるボタンの位置を決めます。








㊱ボタンを縫います。あまりきつくならないように縫ってくださいね。








㊲袖口の仕上がり線通りにアイロンをかけて、1㎝内側に曲げてミシンをかけます。





袖口ができました。





㊳先の細いカッターでボタンホールの穴を開けます。慎重に開けてくださいね。あやまってボタンホールの糸を切ってしまったら、手縫いでボタンホールの糸を補ってください。





ボタンを通してみます。

仕上げ


㊴いよいよ仕上げです。布を縦4㎝✕横8㎝にカットします。








㊵写真のようにアイロンします。





㊶襟付けの中央の1㎝下辺りに端を1㎝曲げて縫い付けます。





こんな感じになります。





長い道のりでしたが、これで完成です。一気に仕上げようとすると大変ですので、部分分けして丁寧に縫ってくださいね。アイロンを細かくすることで仕上がりもキレイになります。



たたむとこんな感じになります。